シリーズ〈栄養と疾病の科学〉 3 糖尿病と食

植木 浩二郎(編)

植木 浩二郎(編)

定価 4,950 円(本体 4,500 円+税)

A5判/276ページ
刊行日:2021年11月01日
ISBN:978-4-254-36187-2 C3347

ネット書店で購入する amazon e-hon 紀伊國屋書店 honto Honya Club Rakutenブックス くまざわ書店

書店の店頭在庫を確認する 紀伊國屋書店

内容紹介

豊富なエビデンスから両者の関係を解説。〔内容〕腸管,肝臓,骨格筋,脂肪細胞,および脳での栄養素の代謝・蓄積/標準的食事時,絶食・カロリー制限時,および糖質制限時の全身の代謝/糖尿病における代謝の変化/最適な食事を考える

編集部から

目次

第1章 腸管で栄養素はどのように吸収され,どこへ向かうのか[山崎裕自・矢部大介]
 1.1 栄養吸収におけるトランスセルラー経路とパラセルラー経路
 1.2 腸管における糖吸収の分子メカニズム
 1.3 腸管におけるアミノ酸吸収の分子メカニズム
 1.4 腸管における脂質吸収の分子メカニズム
 1.5 糖とペプチド吸収の相互作用
 1.6 腸ホルモンによる栄養素吸収のシグナル制御
 1.7 遊離脂肪酸による栄養素吸収のシグナル制御
 1.8 腸管で吸収された栄養素はどこへ向かうのか
 1.9 まとめ
 
第2章 肝臓での栄養素の代謝・蓄積 [建石良介]
 2.1 糖質の代謝・蓄積
 2.2 脂質の代謝・蓄積
 2.3 蛋白質・アミノ酸の代謝・蓄積
 
第3章 骨格筋での栄養素の代謝・貯蔵 [江川達郎・林 達也]
 3.1 栄養素の代謝・貯蔵における骨格筋の役割
 3.2 糖質の代謝・貯蔵
 3.3 脂質の代謝・貯蔵
 3.4 蛋白質の代謝・貯蔵
 
第4章 脂肪細胞での栄養素の代謝・貯蔵 [酒井寿郎・松村欣宏]
 4.1 脂肪細胞
 4.2 脂質代謝
 4.3 脂肪貯蔵
 4.4 炭水化物からのトリグリセリドの合成と脂肪組織への貯蔵
 4.5 蛋白質からのトリグリセリドの合成
 4.6 トリグリセリドのエネルギー利用:アデノシン三リン酸の産生
 4.7 トリグリセリドからのエネルギー放出の調節
 4.8 摂食の調節,肥満と飢餓
 4.9 熱産生とエネルギー消費に働く脂肪細胞
 
第5章 脳での栄養素の代謝・貯蔵 [鈴木 亮]
 5.1 脳におけるグルコースの選択的取り込み
 5.2 グルコース-乳酸-グリコーゲン代謝の細胞種による差異
 5.3 アストロサイト-ニューロン乳酸シャトルとグリコーゲンシャント
 5.4 糖尿病による脳でのグルコースおよびグリコーゲン代謝の変化
 5.5 低血糖の影響
 5.6 発達・加齢と脳における糖・脂質代謝
 
第6章 標準的な食事を摂取したときの全身での代謝 [加賀英義・綿田裕孝]
 6.1 三大栄養素の代謝
 6.2 インスリン分泌,インスリン作用の調節
 6.3 腸管より分泌されるホルモンの調節
 6.4 エネルギー消費の調節
 6.5 胃内容排泄速度の調節
 6.6 second meal phenomenon
 6.7 腸内細菌叢とエネルギー代謝
 6.8 まとめ
 
第7章 絶食・カロリー制限時の全身の代謝 [稲垣 毅]
 7.1 貯蔵エネルギー
 7.2 絶食時のエネルギー供給
 7.3 長期絶食時のエネルギー源としてのケトン体
 7.4 ケトン体産生の制御
 7.5 PPARαとFGF21による絶食時の代謝制御
 7.6 絶食時のエピゲノム記憶
 7.7 インスリンやグルカゴンによる絶食時の代謝制御
 7.8 カロリー制限と寿命延長
 7.9 まとめ
 
第8章 糖質制限食を摂取時の全身の代謝 [山田 悟]
 8.1 緩やかな糖質制限食実施時の全身の代謝
 8.2 ケトン産生食実施時の全身の代謝
 8.3 糖質制限食に付随して生じる状況による代謝への影響
 8.4 各種疾病等への効果
 8.5 糖質制限食に関する残された議論や課題
 8.6 まとめ
 
第9章 糖尿病における肝臓での代謝の変化 [松本道宏]
 9.1 肝臓における膵ホルモンを介した栄養素の貯蔵・動員の制御
 9.2 肝細胞におけるインスリンシグナル伝達機構と代謝調節
 9.3 糖尿病における肝糖産生の変化
 9.4 糖尿病における肝臓での脂質代謝の変化
 9.5 まとめ
 
第10章 糖尿病における骨格筋での代謝の変化 [笹子敬洋・植木浩二郎]
 10.1 骨格筋におけるインスリンシグナル
 10.2 肥満・糖尿病におけるインスリン抵抗性
 10.3 肥満・糖尿病の骨格筋におけるインスリンシグナル障害
 10.4 骨格筋における異所性脂肪
 10.5 骨格筋におけるインスリン抵抗性が全身に及ぼす影響
 10.6 肥満・糖尿病における筋量と機能の低下
 10.7 まとめ
 
第11章 糖尿病における脂肪細胞での代謝の変化 [田守義和・小川 渉]
 11.1 脂肪細胞における摂食時・絶食時の生理的な糖・脂質代謝
 11.2 脂肪組織の炎症と糖尿病
 11.3 脂肪細胞におけるインスリン作用の低下と糖代謝
 11.4 脂肪細胞におけるインスリン作用の低下と脂質代謝
 11.5 糖尿病における褐色脂肪細胞のエネルギー代謝
 11.6 まとめ
 
第12章 糖尿病における脳の代謝変化 [箕越靖彦]
 12.1 脳のインスリンとインスリン受容体
 12.2 インスリンシグナルと脳機能
 12.3 脳インスリンシグナルと摂食・代謝調節
 12.4 脳高次機能に及ぼすインスリンの作用
 12.5 肥満・糖尿病における脳のインスリン抵抗性
 12.6 アルツハイマー病と脳インスリンシグナル
 12.7 脳インスリン抵抗性改善薬としてのインスリンと2型糖尿病治療薬
 12.8 まとめ
 
第13章 最適な食事療法を考える [窪田直人]
 13.1 食物エネルギーの利用
 13.2 三大栄養素-炭水化物・蛋白質・脂質
 13.3 呼 吸 商
 13.4 ヒトのエネルギー必要量
 13.5 摂食と絶食への適応
 13.6 日本人の食事摂取基準
 13.7 日常生活におけるエネルギー必要量の推定
 13.8 ニュートリゲノミクス
 13.9 まとめ
 
索 引

執筆者紹介

編集者
植木浩二郎(国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部長/国立国際医療研究センター研究所糖尿病研究センター長)

執筆者(執筆順)
矢部大介(岐阜大学大学院医学系研究科糖尿病・内分泌代謝内科学/膠原病・免疫内科学 教授/東海国立大学機構医学健康データ統合研究教育拠点 副拠点長・教授)
山崎裕自(関西電力病院糖尿病・内分泌・代謝センター)
建石良介(東京大学医学部附属病院消化器内科・講師)
林 達也(京都大学大学院人間・環境学研究科認知・行動科学講座 教授)
江川達郎(京都大学大学院人間・環境学研究科認知・行動科学講座 助教)
酒井寿郎(東北大学大学院医学系研究科分子代謝生理学分野 教授/東京大学先端科学技術研究センター代謝医学分野 教授)
松村欣宏(東京大学先端科学技術研究センター代謝医学分野 准教授)
鈴木 亮(東京医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科学分野 主任教授)
加賀英義(順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学 助教)
綿田裕孝(順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学 教授)
稲垣 毅(群馬大学生体調節研究所代謝エピジェネティクス分野 教授)
山田 悟(北里大学北里研究所病院・副院長/糖尿病センター長)
松本道宏(国立国際医療研究センター研究所糖尿病研究センター分子代謝制御研究部 部長)
笹子敬洋(東京大学医学部附属病院糖尿病・代謝内科 助教)
植木浩二郎(国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部長/国立国際医療研究センター研究所糖尿病研究センター長)
小川 渉(神戸大学大学院医学研究科糖尿病・内分泌・総合内科学分野 教授)
田守義和(神戸大学大学院医学研究科健康創造推進学分野 特命教授)
箕越靖彦(生理学研究所生殖・内分泌系発達機構研究部門 教授)
窪田直人(東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科/病態栄養治療部 准教授)

関連情報

ジャンル一覧

ジャンル一覧

  • Facebook
  • Twitter
  • 「愛読者の声」 ご投稿はこちら 「愛読者の声」 ご投稿はこちら
  • EBSCO eBooks
  • eBook Library