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シリーズ〈ことばの認知科学〉 1 ことばのやりとり
内容紹介
認知科学における言語研究の基礎と流れを概観し,理論的・実証的研究の展開を解説。言語研究に考えを巡らせられる「ことばの認知科学」への誘い。〔内容〕ことばの認知科学概観/ことばと意図理解/ことばと対話の多層性/ことばと相互行為/子育てのことば/カウンセリングのことば/手話の認知科学/ことばとロボット
編集部から
目次
第1章 認知科学と言語研究 [辻 幸夫]
第1部 現在までの流れ
第1節 認知とは何か
第2節 認知科学の成立
第3節 言語の認知科学
第4節 認知科学の潮流と言語学
第5節 言語の生物学的基盤
第2部 今後の展望
第6節 認知科学と言語研究の今後
第2章 ことばと意図理解 [松井智子]
第1部 現在までの流れ
第1節 発話の意味と話し手の意図:語用論的アプローチ
第2節 乳幼児の伝達意図の理解
第3節 意図された意味の理解
第4節 意図理解の困難さ:自閉スペクトラム症と社会的語用論的障害
第2部 今後の展望
第5節 話し手の意図を理解する:推論の本質を明らかにするために
第3章 ことばと暗黙知 [篠原俊吾]
第1部 現在までの流れ
第1節 私たちは何を知っているのか
第2節 対象,出来事の理解
第3節 知覚的シンボルと学習
第2部 今後の展望
第4章 ことばと対話の多層性 [千葉祐弥]
第1部 現在までの流れ
第1節 非言語行動を媒介したコミュニケーション
第2節 非言語コミュニケーションの特徴
第3節 非言語コミュニケーションチャネルの種類とその役割
第2部 今後の展望
第4節 非言語コミュニケーション研究の展望
コラム 音声が伝える「情報」
第5章 ことばとロボット [岡田美智男]
第1部 現在までの流れ
第1節 なぜロボットを作ろうとするのか
第2節 認知的ロボティクスの黎明期
第3節 認知的ロボティクスから社会的ロボティクスへ
第4節 ロボットと「環境」との出会い
第5節 「ことば」に埋め込まれた身体性
第2部 今後の展望
第6節 ロボットの「ことば」と他者との出会い
第7節 人の心を揺り動かすには?
第6章 ことばと相互行為 [横森大輔]
第1部 現在までの流れ
第1節 はじめに:相互行為の中のことばと言語研究
第2節 会話分析:相互行為における「分析」と「試行錯誤」の科学
第3節 会話における順番交替とその言語的要因
第2部 今後の展望
第4節 分析と試行錯誤が作る発話の姿:投射可能性と言語研究への含意
第5節 おわりに:相互行為に基づく言語研究へ
第7章 子育てのことば [深田 智]
第1部 現在までの流れ
第1節 言語獲得と養育者からのことばがけ
第2節 社会化と養育者からのことばがけ
第3節 集団保育・集団教育の中でのことばがけ
第2部 今後の展望
第4節 多様な子どもとことばがけ:他の表現手段も用いて
第5節 母子の関係から子どもを取り巻く環境全体へ
第8章 カウンセリングのことば [早瀬尚子]
第1部 現在までの流れ
第1節 はじめに:言語学からのインタラクションへの試み
第2節 言語学とカウンセリング
第3節 言語学的概念とその応用
第2部 今後の展望
第4節 認知言語学とカウンセリングへの応用
第5節 おわりに:今後の研究への展望
索 引
執筆者紹介
辻 幸夫 慶應義塾大学名誉教授
松井智子 中央大学文学部
篠原俊吾 慶應義塾大学法学部
千葉祐弥 NTTコミュニケーション科学基礎研究所
岡田美智男 豊橋技術科学大学情報・知能工学系
横森大輔 京都大学国際高等教育院
深田 智 京都工芸繊維大学基盤科学系
早瀬尚子 龍谷大学文学部
(執筆順)