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シリーズ〈人文地理学〉 4 空間の政治地理
水内 俊雄(編)
内容紹介
空間の広がりやスケールの現代政治・経済への関わりを地理学的視点から見直す。〔内容〕地政学と言説/グローバル(ローカル)なスケールと政治/国土空間の生産と日本型政治システム/社会運動論と政治地理学/「自然」の地理学/他
編集部から
目次
第1章 地政学と言説
1.1 外交政策と地理的イメージ
1.2 地政学とは何か
1.3 地政学の復活と批判地政学
1.4 欧米中心主義的な地政的想像力
1.5 他者の表象とメディアの影響
1.6 地政学概念の脱構築
第2章 グローバルあるいはローカルなスケールと政治
2.1 本章のねらい
2.2 地理学とスケール
2,3 地理的スケールの政治的意味
2.4 マルチ・スケールのアプローチ
第3章 国土空間の生産と日本型政治システム
3.1 日本型政治システムと農山村
3.2 国土開発政策と農山村
3.3 農政・過疎対策と農山村
3.4 国土空間の均質化と農山村
3.5 「自立的発展」のもとで
第4章 社会運動論と政治地理学
4.1 社会運動論の略歴
4.2 地理学と祉会運動研究
4.3 都市社会地理学から政治地理学へ
4.4 公害反対運動の地理学的研究
4.5 まとめと展望
第5章 「自然」の地理学
5.1 地理学における「自然」
5.2 マルクス主義における「自然」と「人間」
5.3 環境史研究の展開
5.4 「社会的自然」の可能性―「自然の生産」から「自然の社会的構成」へ
5.5 おわりに
第6章 ポストコロニアルな状況と地理学
6.1 コロニアリズムの対象化
6.2 地理学におけるポストコロニアルな研究
6.3 ポストコロニアリズムとは何か
6.4 日本をめぐる植民地主義的状況
6.5 おわりに
第7章 思想としての地図―あるいは,「知の地政学」へ
7.1 地図が表現する思想/地図に内在する思想
7.2 テクスト,地表,社会
7.3 思想としての「透明さ」
7.4 地図のポリフォニー/思想のポリフォニー
第8章 地理学における空間の思想史
8.1 地理学における空間
8.2 空間的差異の概念と理論・計量地理学の空間
8.3 主体的・主観的に把握された空間
8.4 社会と空間―社会的に生産された空間
8.5 まとめ
第9章 空間,領域,建造環境
9.1 地理学の一般理論―不均質な空間編成の生産
9.2 原初的空間
9.3 経済・社会に空間を包摂する
9.4 絶対空間と,その形式的・実質的包摂
9.5 相対空間と,その形式的・実質的包摂
9.6 相関空間とその包摂―領城統合と土地利用調整
9.7 建造環境―土地に刻まれた相関の編成
9.8 空間編成と社会運動,批判地理学
文献紹介
索 引
執筆者紹介
【編集者】水内俊雄
【執筆者(執筆順)】高木彰彦,山崎孝史,筒井一伸,香川雄一,中島弘二,大城直樹,若林幹夫,野澤秀樹,水岡不二雄