朝倉物理学大系 18 原子核構造論

高田 健次郎池田 清美(著)

高田 健次郎池田 清美(著)

定価 7,920 円(本体 7,200 円+税)

A5判/416ページ
刊行日:2002年04月20日
ISBN:978-4-254-13688-3 C3342

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内容紹介

原子核構造の最も重要な3つの模型(殻模型,集団模型,クラスター模型)の考察から核構造の統一的理解をめざす。〔内容〕原子核構造論への導入/殻模型/核力から有効相互作用へ/集団運動/クラスター模型/付:回転体の理論/他。

編集部から

目次

1. 原子核構造論への導入
 1.1 原子核構造論のはじまり
 1.2 有限量子多体系としての原子核
 1.3 原子核構造論の特質
2. 殻模型
 2.1 ii結合殻模型の提唱
    調和振動子波動関数/スピン軌道スプリッティング/ 1体ポテンシャルとエネルギー準位/対相関
 2.2 配位混合
    第2量子化/有効相互作用の全角運動量展開/対相関カ/ 準スピンとセニョリティ/対相関ハミルトニアンの固有値/単一準位のcfp/単一準位のセニョリティ・スキームのcfp/多準位系の基底ベクトル
 2.3 配位混合の実例と原子核の電磁気的性質
    有効相互作用の選択/配位混合計算のいくつかの実例/原子核の電磁気的性質と配位混合
 2.4 殻模型に関する結語
3. 核力から有効相互作用へ
 3.1 核力の概観
 3.2 原子核の飽和性とBrueckner理論
    密度と結合エネルギーの飽和性/核物質とFermiガス模型/
    Brueckner理論/独立粒子描像はなぜ成立するか
 3.3 有効相互作用
    模型空間と有効ハミルトニアン/エネルギーに依存する有効相互作用/エネルギーに依存しない有効相互作用
4. 集団運動
 4.1 球形液滴の表面振動
    表面振動の古典論/表面振動の量子化―フォノン/多フォノン状態間の電磁遷移/実験との比較
 4.2 4重極変形核の集団運動
    変形核の集団運動の古典論/変形核の集団運動の量子化/集団運動の波動関数とその対称性/回転・振動模型/実験との比較
 4.3 統一模型(集団模型)
    弱結合模型/強結合模型
 4.4 集団運動の微視的理論
    Hartree-Fock法/乱雑位相近似(RPA)/準粒子/Hartree-Fock-Bogoliubov(HFB)方程式/準粒子RPA/集団運動パラメーター/遷移領域核と非調和効果/ボソン写像法/相互作用するボソン模型
 4.5 高スピン回転運動
    液滴模型と殻効果―Strutinsky法/高スピン回転運動の概観/ 回転座標系における粒子運動
 4.6 巨大共鳴
    和則/さまざまな巨大共鳴
5. クラスター模型
 5.1 しきい値則とIkedaダイアグラム
 5.2 クラスター構造の概観
    p殻のはじめの領域でのクラスター構造/8Beの2αクラスター構造/ sd殻のはじめの領域でのクラスター構造/12cの3αクラスター構造など
 5.3 多中心模型
    2中心αクラスター模型/2中心調和振動子殻模型/パリティ射影と角運動量射影
 5.4 クラスター間の相対運動
    生成座標法によるクラスター間相対運動/共鳴群法によるクラスター間相対運動 /共鳴群法と生成座標法の関係
 5.5 クラスター模型空間とPauli禁止状態
    重なり積分核の固有値問題とRGM基底関数/重なり積分核の固有値問題の解/クラスター模型状態と殻模型状態の関係/直交条件模型
 5.6 微視的クラスター模型の適用例
    20Ne系のα 16O模型/16O系のα 12C模型/12C系の3α模型
 5.7 クラスター模型に関するまとめ
6. 付 録
 6.1 回転体の理論
 6.2 回転・振動模型のエネルギー固有値
 6.3 ボソン写像法の一般論
7. 参考図書
8. 索 引

執筆者紹介

【編集】
荒船 次郎
江沢 洋
中村 孔一
米沢 富美子

【著者】
高田 健次郎(元九州大学)
池田 清美(前新潟大学)

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