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ケンブリッジ 世界の食物史大百科事典5 ―食物用語辞典―
三輪 睿太郎(監訳)
内容紹介
植物性食物を中心に,項目数約1000の五十音順にまとめた小・中項目の辞典。果実類を多く扱い,一般にはあまり知られていない地域の限られた作物も取り上げ,食品の起源や用途について解説。また同義語・類語を調べるのに役立つ。
編集部から
本書は世界の植物性食物を1000種以上とりあげ,その生物学的分類・人類との関わり(歴史および利用法)・生産状況などを簡潔に記述した五十音辞典です.動植物の名前をどのように訳出するかという問題は訳書において避けて通れない難関ですが,本書は膨大な数の植物名を扱っているため,苦難の連続を乗り越えての刊行となりました.マイナーなアフリカ産植物の英語名の正しい発音など,どうやって調べればよいのだろうか.和訳するとすべて「マメ類」になってしまうlegumesとbeansとlentilsとpeasの違いをどのように表現すればよいのだろうか...等々.
こうした苦労の甲斐あって,「世界の食物史大百科事典」の他巻と同様,専門家でなくとも非常に興味深い内容の書籍として刊行に至りました.学名索引・英名索引も充実し,知りたい項目が探しやすくなっています.
スーパーマーケットに見知らぬ野菜やスパイスが並ぶ時代,ぜひ本書でそれらの素性や来歴を調べ,豊かな食生活に活かしていただければと思います.
目次
【シリーズ目次】
第1巻 祖先の食・世界の食
Ⅰ 人類の祖先の食に関する考察
はじめに
1 古代の人々の食性の再構成と栄養査定:生物人類学的記録
2 古代における栄養失調:その病理的痕跡
3 糞石からの食事の復元
4 過去の食用動物:考古遺跡から出土した遺体に基づいて
5 食性表象の化学的アプローチ
6 歴史,食事および狩猟採集民
Ⅱ 世界の食べ物と飲み物
はじめに
A 農業の始まり
B アジアにおける食の歴史と文化
C ヨーロッパにおける食の歴史と文化
D アメリカにおける食の歴史と文化
E アフリカ,オセアニアにおける食の歴史と文化
F 調理史
第2巻 主要食物:栽培植物と飼養動物
はじめに
A 穀類
B 根菜類
C 野菜
D ナッツ
E 食用油
F 調味料
G 動物性食物
第3巻 飲料・栄蕃素
Ⅰ 飲料
はじめに
Ⅱ 栄董素
はじめに
A ビタミン
B ミネラル
C タンパク質,脂質,必須脂肪酸
D 欠乏症
E 食物関連の疾患
F 食事と慢性疾患
第4巻 栄養と健康・現代の課題
Ⅰ 歴史,栄養,健康
Ⅱ 現在の食品に関する政策
第5巻 食物用語辞典
執筆者紹介
【監訳者】三輪睿太郎
【監訳協力者】梶浦一郎,丸山清明,横内圀生
【訳者(五十音順)】浅輪和孝,荒本 均,飯田 修,池谷祐幸,浦上敦子,勝田真澄,河田尚之,蔵之内利和,桑原達雄,壽 和夫,齋藤猛雄,坂田好輝,清水矩宏,自石美槻夫,関田節子,高田寛之,高橋真理衣,谷口和也,中尾伸子,中谷 誠,中根孝久,布目 司,野口裕司,羽鹿牧太,畠山勝徳,菱田敦之,日高哲志,平賀 勧,渕野裕之,堀江秀樹,森下昌三,薬師寺 博,由比 進,吉岡藤治,吉松嘉代,米本仁巳